2023/06/05 22:47

 フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2023」の審査結果が2023年6月5日(月)に発表され、1,192銘柄のエントリーの中から、当社がプロデュースする「朔 R03BY」がトップ5に入り、「クラシック酛部門」のトップ賞にあたる「審査員賞」を受賞いたしました。今後は審査員賞の中からの最高位となる「プレジデント賞」の選考に進み、8月28日にパリで開催される表彰式で発表されます。


 「Kura Master」は、2017年から開催されている「フランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクール」です。審査員は、フランス国家が最高職人の資格を証明するMOFの保有者をはじめ、フランスの一流ホテルのトップソムリエやバーマン、カービスト またレストラン、ホテル、料理学校関係者など飲食業界のプロフェッショナルで構成しています。フランスの歴史的食文化でもある≪食と飲み物の相性≫に重点をおいているのも特徴の一つです。2023年は純米酒部門、純米大吟醸酒部門、サケ スパークリング部門、クラシック酛部門、古酒部門の合計5カテゴリーにて行われ、それぞれ金賞、プラチナ賞、審査員賞(=トップ賞)が決定します。このたび当社が受賞したのは、伝統的な製法である「クラシック酛部門(酒母を菩提酛、水酛、生酛、山廃酛で仕込んだ酒)」の「プラチナ賞」、その中でも「審査員賞」に選ばれました。



 当社ならびに醸造を担当した富久錦株式会社の両社は、2023年8月27日~30日の4日間、表彰式を含むパリ滞在プログラムに参加いたしました。


◎4日間のパリ滞在プログラム

  • 8月27日(日) セーヌ川クルーズでの船上ウェルカムディナー

  • 8月28日(月) 在フランス日本国大使館公邸にて授賞式 / ソムリエ協会との交流会・ディナー

  • 8月29日(火) 審査員フィリップ・ジャメス氏によるシャンパーニュ地方ツアー

  • 8月30日(水) キャビア・スモークサーモンアトリエ / Atelier Colada Cocktailsにてカクテル体験ワークショップ / ユネスコ日本大使公邸にて世界各国の大使に受賞酒お披露目


受賞酒「朔 R03BY」について

 「朔 R03BY」は、ひとりの農家がひとつの田んぼで育てたお米(山田錦)だけを使い、伝統的な製法である「生酛づくり」で丁寧に醸された「シングルオリジンの純米大吟醸酒」です。純米大吟醸の綺麗で華やかな一面を残しつつ、播磨の酒らしく、おだやかでしっかりとした旨味を感じる、懐の深いお酒です。ボトルデザインは「円窓から眺める新月」をイメージしており、「朔」の世界観を表現しています。


「朔」のコンセプト=酒は地域の風土を語る最高のストーリーテラー

 当社が、新事業の素材として日本酒を選んだのは、そこに非常に大きなポテンシャルがあると感じたからです。海外の旅行者から日本酒は非常に高い評価を受けています。それは「寿司や和食に合うから」という味の面だけではなく、「神道における日本酒の存在」「稲作文化との深い関わり」「地域文化との融合」といった、文化的な面に魅力を感じているからだと考えています。一方で国内市場は縮小を続けており、ワインに比べて日本酒がとても手ごろな価格にとどまっていることについて、漠然とした課題感を抱いていました。そこで、日本酒のプロデュース事業に参入することで、多くのことを学び、日本酒の持つポテンシャルを活かせるようになろうと考え、2021年より「朔」をスタートいたしました。


今後について

 国内向けには「朔 R05BY」の醸造を楽しむ体験プログラム「播磨テロワール俱楽部」をはじめ、日本酒が持つ魅力をさらに広める活動に邁進してまいります。海外向けには、旅行会社である当社の特徴を活かし、日本酒を切り口として各地の風土を体験できるようなサービスに展開していく予定です。