2024/04/21 13:19

「朔(さく)」は、「陰暦における月の第1日目=新月」を表す漢字です。
「ついたち」とも読み、ここから満月に向けて月が満ちていくことから、ものごとの始まりを意味します。

インバウンド向けの旅行会社である当社(株式会社みたて)は、コロナ禍の大きな影響をうけました。しかし、それをピンチととらえるのでなく、何か新しいことを始めるきっかけにしたいという願いを込め、「朔」という名の日本酒の事業を始めました。

これまで3シーズン、米づくりと酒づくりを見守ってきましたが、猛暑や雨の中ですくすくと成長する稲や、菌や酵母など見えないものとともに発酵を続ける醪(もろみ)を見ていると、理屈抜きに「ああ、がんばろう」という気持ちになります。そして、知れば知るほど、日本酒を取り巻く文化に魅了されていきます。田植えを通じて稲作の歴史や神道を知り、稲刈りを通じて風習や工芸に触れ、醸造を通じて発酵や食文化を楽しむ。それらがまた新たな刺激となり、次の「何か」につながっていく。そのような循環の時を、みなさんとご一緒できたらと思っています。

価値観が大きく変化する現代を、何かを始める好機ととらえたい。
月の満ち欠けに応じて潮が満ち引きするように、しなやかに変化に対応したい。そのような思いで、朔をお届けしています。